0.1×100の謎

人間が生成AIのように考え続けたら、AIの前で隠し事ができなくなるリスクに気が付いた


あんた、聖書を読んでごらんよ、チャーリィ、人間ってもんは、主がはじめに教えてくださったこと以上のことを知りたがっちゃいけないんだってことがわかるよ。

アルジャーノンに花束を ダニエル・キイス 早川書房

赤字の見出しの意味はトルストイの「アンナ・カレーニナ」の冒頭の文章からの引用です。何故、そんなことを考えるようになったのか、それがサブタイトルにある生成AIとどんなつながりがあるのか? 全ては30年くらい前に私と『ある謎』との出会いにさかのぼります。その謎に出会ってから私は長い間、その謎に魅了され続けてきました。そして、その謎を解くために長い間、そのことを考え続けてきました。

その謎を解くために私が取った方法は、数多くの文献に当たることでした。文献はその謎に直接関係する分野はもちろんとして、間接的に関係しそうな分野も含まれ興味の幅がどんどん広がっていきました。私は調べを進めるうちに、アンナ・カレーニナの冒頭の文章を裏付ける複数の文献と出会いました。それは私にとってとても印象深いものでした。

さっそくですが、生成AIに下記の質問しました。GoogleのGeminiを使用しました。

それに対するGeminiの回答は以下の通りです。

以上がGeminiの回答ですがポイントは「普遍的な価値観を基盤としているか、していないか」です。

家庭という人類の歴史の長きにわたる普遍的なテーマにおいて、その根底にある価値観というのは基本的に大きくは変わらないということでしょう。だから幸せな家庭というのはどこも似通ったものになるわけです。

ここでトルストイの言葉を裏付ける具体的事例を以下に掲げます。

どうでしょう? これなんか明らかにアンナ・カレーニナの冒頭の文章にぴったりだと思いませんか。つまりアンナ・カレーニナに書いてあることは家庭だけはなく会社にもあてはまります。会社も儲かるためには普遍的なポイントというのが業界や業種ごとに存在していて、いかに重要なポイントを実践できているかが経営の鍵になります。これらのポイントについて多くの企業は重要な業績評価の指標を意味するKPIを各数値の管理に利用するのが一般的です。このウェブサイトでは幸せな家庭と不幸せな家庭、良い経営と悪い経営など情報の非対称性が我々の社会に及ぼす影響を大きなテーマの1つにしています。

ところで今掲げた事例は病院経営に関するある病院の1例ですが、これ以外にも同じパターンは存在するのでしょうか?
あるいは違うパターンというのも存在するのでしょうか?

違うパターンというのは以下のものです。

  1. 良い経営の原因は多岐にわたり、悪い経営の原因はどこも似通っている
  2. 良い経営も悪い経営もその原因は多岐にわたっている
  3. 良い経営も悪い経営もその原因は似通っている

ここから先は、30年前に時間を巻き戻します。